昨日は、米国市場で主要株価指数3銘柄がそろって下落した。ダウ工業株30種平均は前日比1.21%安の50,687.07で引け、S&P500種は0.74%安の7,553.68、ナスダック総合指数も0.89%安の26,853.98となった。中東情勢の緊迫化を受けた原油高やインフレ警戒が重しとなり、利益確定売りが優勢となった。米10年債利回りは原油高による物価圧力への警戒も意識され、やや上昇した。WTI原油は前日に95ドル台まで上昇した後、イスラエルとレバノンの停戦合意を受けて上値が抑えられ、95ドル台前半で推移した。貴金属はドルの上値が重くなるなかで金が買い戻されるなど、株式市場ではリスク回避が強まり、商品市場では地政学リスクと原油高への警戒が残る地合いとなった。
為替市場は、中東情勢を巡る警戒感と原油高を背景に、安全資産としての米ドル需要と為替介入警戒をにらむ展開となった。USD/JPYは一時160円付近まで上昇した後、介入警戒からやや上値を抑えられ、159円台後半で推移している。上値では160.00近辺が心理的な節目として意識されやすい一方、下値では159.00近辺を維持できるかが焦点となりそうだ。本日は米新規失業保険申請件数などの雇用関連指標を控えるなか、米労働市場の底堅さが確認されれば、米金利を通じてドルの下支え要因となりやすい。米ドルが160円台へ乗せるか、介入警戒から伸び悩むか慎重に見極めたい。
本日の指標は、15:30にスイス5月消費者物価指数(CPI)、17:00にラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁の発言、17:30に英国5月建設業購買担当者景気指数(PMI)、18:00にユーロ圏4月小売売上高、21:30に米新規失業保険申請件数、米失業保険継続受給者数、1-3月期米非農業部門労働生産性・改定値の発表が予定されている。米新規失業保険申請件数は21.5万件、失業保険継続受給者数は178.0万人が予想されており、米労働市場の底堅さを確認する材料となる。欧州時間はECB総裁発言とユーロ圏小売売上高、米国時間は雇用関連指標を受けた米金利、株式、ドル円の反応を慎重に見極めたい。