昨日は、米国市場で主要株価指数3銘柄がそろって小幅に下落し、NYダウは0.01%安の52,218.58、S&P500は0.14%安の7,498.96、ナスダック総合は0.57%安の25,690.90で取引を終えた。主要3指数の中ではナスダック総合の下げが最も大きく、中東情勢の緊迫化を受けた原油高や米金利の高止まりが重しとなった。米10年債利回りは4.6%前後で推移し、エネルギー価格の上昇を通じたインフレ再燃懸念が意識されている。商品市況では、米国・イラン情勢や紅海周辺のタンカー攻撃を背景に、WTI原油が足元で88ドル台前半へ上昇した。天然ガスは2.9ドル台前半へ上昇し、主要貴金属は金が2週間ぶり高値圏からやや上値の重い推移となった。
為替市場は、欧州中央銀行(ECB)理事会を控えてユーロが底堅く推移する一方、米ドルは前日までの上昇後にやや上値を抑えられた。ECBは主要リファイナンス金利を2.40%に据え置く見通しだが、原油高によるインフレ再燃リスクを踏まえ、今後の追加利上げ余地に市場の関心が集まっている。ドル円は前日に163円台前半で推移し、本日アジア時間も163円前後での値動きが続いている。163円台では日本当局による円安けん制や為替介入への警戒感が一段と意識されやすく、163.20円台の直近高値付近では上値の重さも出やすい。一方、162円台後半を維持できれば高値圏でのもみ合いが続きやすく、ECB会合後のユーロ主導の値動きにも注意したい。
本日の指標は、20:00にトルコ中銀政策金利、21:15に欧州中央銀行(ECB)政策金利、21:30に米国前週分新規失業保険申請件数、カナダ5月小売売上高、21:45にラガルドECB総裁の定例記者会見、22:00に南アフリカ準備銀行政策金利、23:00にユーロ圏7月消費者信頼感が予定されている。ECB政策金利は2.40%での据え置きが見込まれており、ラガルド総裁会見では原油高とインフレ見通し、次回以降の政策姿勢が焦点となる。米新規失業保険申請件数は21.2万件が見込まれており、米労働市場の底堅さも確認材料となりそうだ。中銀イベントが重なる中、ユーロ、ドル円163円台、資源国通貨の反応を慎重に見極めたい。