昨日は、米国市場で主要株価指数3銘柄がそろって上昇した。NYダウは0.56%高の53,061.95ドル、S&P500は0.46%高の7,666.60ポイント、ナスダック総合指数は0.45%高の26,217.83ポイントで取引を終え、NYダウの上昇率が最も大きかった。米国8月ADP雇用統計が3.8万人増と市場予想の4.8万人増を下回り、米長期金利の上昇が一服したことも株価を支えた。米10年債利回りは一時4.82%付近まで上昇した後、4.79%前後へ低下した。商品市場では、中東情勢を巡る供給懸念を背景にWTI原油が0.9%高の1バレル91.01ドルへ上昇した。天然ガス先物も約1.8%高の100万BTU当たり2.956ドルとなり、主要貴金属では金先物と銀先物が小幅に上昇した。
為替市場は、日銀の高田創審議委員が、一定の利上げ間隔や幅にとらわれず、経済・物価情勢に応じて機動的に政策を調整する必要性を示したことで追加利上げ観測が強まり、円の上昇が主要通貨の中で目立った。市場予想を下回った米ADP雇用統計もドルの上値を抑え、ドル円は高値160.40円から安値158.24円まで約2.16円下落し、158.71円付近で取引を終えた。直近3営業日の安値を切り下げ、本日のアジア市場でも157.50円付近まで下落している。目先は158.00円付近を回復できるかが焦点となり、上値では前日終値に近い158.70円から159.00円付近が抵抗として意識されそうだ。一方、157.50円付近を明確に下回った場合は、円高の流れが続く可能性もあるため、米雇用関連指標を受けた金利とドルの反応を慎重に見極めたい。
本日の指標は、16:50にフランス、16:55にドイツ、17:00にユーロ圏、17:30にイギリスの8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値が発表される。18:00にはユーロ圏7月生産者物価指数(PPI)が予定され、前月比1.3%、前年同月比5.5%への上昇が見込まれている。21:30には米国7月貿易収支、前週分新規失業保険申請件数、失業保険継続受給者数に加え、カナダ7月貿易収支が発表される。米新規失業保険申請件数は20.5万件と前回の20.3万件から小幅に増加する予想だ。22:45には米国8月サービス部門PMI改定値、23:00には米国8月ISM非製造業景況指数が発表され、ISM指数は前回と同じ54.1が予想されている。前日のADP雇用統計に続いて米労働市場の減速が示されるか、またサービス業の価格・雇用指数が米金利とドル円に与える影響を注視したい。